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裏側矯正は、「舌側矯正」や「リンガルブラケット矯正」とも呼ばれ、歯の裏側に装置を付けて歯列を矯正する方法です。「他人に知られず矯正したい」という方におすすめの裏側矯正についてまとめました。
歯の裏側に矯正装置を付けるので目立ちにくく、他人に気づかれずに矯正を行うことができます。人目を気にして矯正をためらっていた方、職業的な制限がある方もおすすめできる治療法です。
通常のワイヤー矯正(表側矯正)では、奥歯を固定源にして前歯を引っ張るので、前歯が後ろに移動するのではなく、反対に奥歯が前に引っ張られて移動してしまうことがあります。裏側矯正では、固定源となる奥歯を装置で動きにくくして、前歯をきちんと後ろに移動させるので、前歯が引っ込みやすくなります。出っ歯の方や、なるべく早く前歯の矯正をしたい方に効果的な矯正法です。
歯の表面に装置を付けるワイヤー矯正と同様、裏側矯正にもブラッシングの難しさはありますが、もともと歯の裏側は歯の表面よりもエナメル質が厚く、虫歯菌への耐性が強いと言われています。また、舌の下には唾液腺が多いので、殺菌作用や自浄作用により虫歯のリスクが下がります。
表側矯正に対して約1.5倍の費用がかかります。歯の裏側は表側より複雑な形状をしており、これに合わせて装置を付ける・調整するのに高い技術が必要だからです。また、歯の裏側は見づらく、口の中をのぞき込んでの施術になるので、手間と時間がかかります。
歯の裏側に矯正装置をつけるので、違和感を覚え、話しにくさを感じることがあります。特に、日本語ではさ行、た行、ら行の発音が、英語ではthの発音などが不明瞭になります。1〜2週間たって装置に慣れれば、多くの方が気にならなくなります。
食事中、食べたものが矯正器具に絡まって気になる方が多いようです。装置を付けている違和感から間違って舌や唇を噛んでしまい、口内炎ができる方も。また、装置があるせいで歯磨きがしづらくなります。歯の裏側は見づらく、十分に磨けず食べかすなどが残りやすいので、通常より注意して磨くことが必要です。
比較的平らな歯の表面と違い、歯の裏側は面積が小さくデコボコしています。見えづらい上、歯の動きも表と裏では逆になるため、医師の知識・経験・技術が治療の結果を左右します。引っ越しなどで転院が必要な場合、適切な病院を見つけるのが難しいかもしれません。
どんな症状にも対応できますが、特に出っ歯が気になる方に効果的です。表側矯正は、歯の表面に器具を付けるため出っ歯が強調されてしまいますが、裏側矯正ならその心配がありません。また、裏側矯正は前歯を後ろに引っ込めやすいので、なるべく早く前歯の矯正をしたい方に向いています。
※2019年10月現在、各公式サイトで公表しているインビザラインプロバイダーランクです。